夢の中で嘆く自分。
あなたを兄として見られなくなったと絶望して。
あなたの妹でいられないと絶望して。
どうしてこんな想いを抱いたのだと自分を罵って。
その結果が今の自分だ。


ユフィが言った。逃げたのだと。
抱えた想いから逃げたのだと。
そうして記憶を手放して、楽になろうとして。
なのに結局逃げられなかったのだと。


その通りだ。
ユフィの言う通りだ。
だってあなたを想えば胸が痛い。
あなたを想えば心が躍る。
妹に戻りたいと願った結果がこれとは笑わせる。


思わず笑えば、殿下?と声。
見上げれば金の髪の皇帝陛下の騎士の一人。
きらきらと光を反射させる金の髪。それに目を細める。
あなたと同じ、金の髪。
けれど囲む腕はあなたのものではない。
そんな当たり前のことが悲しかった。


もう一度逃げてもきっと結果は同じなのだ。
そう目を伏せた時、


「ルルーシュ?」


聞こえた声に、心臓が跳ねた。



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