兄妹だ。ただ異母兄妹ということが、シュナイゼルとルルーシュの仲を完全に否定できない要素になる。
彼らが同母兄妹であれば話は簡単だった。本当に恋仲であれば引き離す。それを躊躇う必要などどこにもなかった。 古来より同母兄妹の交わりは禁忌とされているからだ。神代の昔は別として。
なのに彼らは異母兄妹。時代の移り変わりで異母兄妹の交わりも禁忌とした国が多い中、ブリタニアは今でも禁忌と定めてはいなかった。そのため無理に引き裂くことができないのだ。
兄妹の交わりの禁忌を理由にできないならば、誰も彼らを引き裂けるだけの力も頭脳も口も持ってはいないからだ。

第二皇子でありながら次期皇帝と囁かれ、今現在、宰相の地位に就いているシュナイゼル。
影でシュナイゼルを助け、支えるほどの頭脳と手腕を持つ皇女ルルーシュ。
彼らは一つの事柄に対して幾通りもの策を用意している。イレギュラーが現れても、彼らはすぐさま新たな策を打ち出す。
そんな彼らに唯一勝てそうな彼らの父たる皇帝は動かない。

ああ、何て厄介な。どうすれば引き離せるのだろうか。


「と、いうこと、でっ、周りからの嫌味の数が増えたんです、がっ」
「私も増えたよ。元々口うるさい人の口数が」
「立場をわきまえろ、とか!下賤の血が高貴な血と混ざっていいと思ってるのか、とか!って、兄上、しつこいです!」
「こちらは見合いの斡旋のせいで仕事が遅れてね。持ってきても無駄だというのに飽きもせずやってくるよ」
「仕事、に、支障が…っ、や、兄上!まだ明るっ…」
「今更だね。ほら、大人しくして」
「やあっ」

逃げて逃げて手を振り払って、それでも伸ばされる手。封じてしまえと手を掴めば、今度は唇が下りてくる。
この人の辞書に諦めるという言葉は載っていないのだろうか。

「子供をつくれば彼らも諦めるかな」
「なっ!?ちょっ、まだ早いです!」
「ああ、でも側妃を持てと言われそうだね」
「兄上、いやですからね!?」
「私は父上と違って、妻は一人でいいのに」
「子供はまだいりませんから!」
「まあ、その時のことはその時考えようか」
「兄上ーーー!!!」

分かりました、もう抵抗しませんから、と早口で告げるルルーシュに、シュナイゼルはにっこりと笑った。

「なら、子供は当分先にしようか」
「そうしてください!!」

必死に頷いて、そしてうぅっとうめくルルーシュの頭を、シュナイゼルが満足そうに撫でた。
結局、いつも抵抗は無駄に終わるのだ。

end

そんなこんなで周りを無視して彼らは幸せに、な話。何か中途半端ですが(汗)。
そして何故シリアス連載の予定が違う方向に進んだのか、自分でも分かりません。

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